砂浴式麦炒機
砂浴式麦炒機

 

装置概要

砂浴式麦炒機は原料と高温の熱砂を直接接触させ焙煎を行う装置です。
醤油製造において小麦の焙煎工程は砂浴式が多く用いられてきました。
弊社においても多数の販売実績が有ります。

 

熱媒体として砂を用いるため、小麦に砂が付着してしまい、これを完全に分離することが困難で、後工程の機器への影響から、近年は熱風式焙煎機が多く使用される様になって来ました。

 

しかし、小麦の焙煎で重要なα化度、膨化度、残留水分において砂浴式は未だに高い評価がされています。

 

砂浴式麦炒機(焙煎機)の熱伝達

砂浴式麦炒機は小麦原料と高温の熱砂を直接接触させることで、急速な大熱量の伝達が行われています。

 

熱せられた小麦からは水分が蒸発し、水分の体積が膨張して内胴内に水蒸気として充満します。(1Lの水が1.725m3に、約1700倍膨張します。)

 

炉内温度は約500℃、廃熱温度約300℃、小麦出口温度は165℃ですから、小麦原料から蒸発した水蒸気は内胴内で更に加熱され、過熱水蒸気状態となっていると考えられ、新たに投入された小麦原料には過熱水蒸気の特性として、大熱量凝縮熱伝達が行われていると考えられます。

 

砂浴式と熱風式の機械出口から出てきた直後の原料は、砂浴式は蒸焼き、熱風式は乾燥状態(カリカリ)のような違いが有ります。

 

熱風式焙煎機は燃焼用空気を熱風循環管路内に大量に取入れてしまうため、小麦から蒸発した水分は排気口から外部に放出されてしまい、循環熱風は乾き高温空気の状態で、蒸らし、蒸焼きといった効果が無く乾燥状態の焙煎になります。

 

■ラインナップ
砂浴式麦炒機は時間当たり250kg、400kg、600kg、800kg、1000kg、1200kg、1500kgを製造しております。